今日、世界でもっとも大きな新型の旅客機、エアバスA380が、世界初の商業運行を行ったとの報道がありました。
これを行ったのは、シンガポール航空。シンガポールからオーストラリアのシドニーまでのフライトです。
このエアバスA380の最大の客数は800人を超えます。ボーイング747(ジャンボ)よりもひとまわりふたまわり大きな豪華ジェットです。ファーストクラスにはなんとベッドまでついているというもの。
このニュースを報道していたニュースキャスターの方が「どんな人たちが、この豪華な飛行機にのったんでしょうね」とコメントとしていましたが、これを聞いて、う~とやや悲しい思いもしました。
まず、この超巨大、豪華な旅客機をはじめて飛ばしたのは、アジアの国の飛行機会社ではあったけど、それは日航でも全日空でもなく、シンガポール航空だったこと。そしてその飛行機で飛んだ人たちに対して「どんな人たちなんでしょうね~」と、どこか違う世界のことのように話さざるをえないこの状況。
かつて日本は、一人当たりのGDP(国内総生産)が世界一の時代がありました。それがいまやどんどん下がってきていて世界で10位台の半ばまで落ちてきていると言われています。
GDPとは国の富。すなわち国富です。一人当たりの富、すなわち豊かさがどんどん下がってきている、それが日本の現実です。
私は実は、今の財政赤字の問題、年金の問題、医療の問題、さらには経済格差の問題などを含めて、われわれの生活に密接に関連する改革課題の根源は、まさに国富の低下からきていると思っています。
国富を高める改革。これを行っていく道のりを思うとは、気の遠くなるような感覚を憶えるのですが・・・・・立ち向かっていかざるをえません。
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