「原発の冷温停止まで」 そう述べた菅総理の言葉が波紋を呼び、この週末は、菅首相の任期は8月まで、といったような報道がなされています。
私は、菅総理の任期はいつまでというよりも、どの課題まで、ということではないかと思っています。
すなわち、誰が総理であってもやらなければならない課題については、菅総理に頑張ってもらって、それ以降の中長期的な課題については、新しい総理のもとでの新しい政治体制のもとで、ということが正しいあり方ではないかと思います。
そう考えると、菅総理に今やってもらわなければならないのは、復興基本法案の成立と、第二次補正予算の編成。さらに言えば、現在未確定な状況にある、今年度予算に関する特例公債法案の処理。これらが眼前の課題です。
これを超えて、例えば来年度予算案をどうするかといった課題については、中長期的な課題と結びつきます。と言うのは、来年度予算案を編成するには、消費税の問題をどうするのかということと不即不離の関係にあるかです。
来年度予算案編成が、新しい政治体制のもとで行われるべき課題だとすると、菅総理の任期も自ずと決まってきます。「何カ月」という形式的な考え方ではなく、「どの課題まで」という実質的な基準でいけば、答えは見えつつあります。