諫早湾干拓について、今日、長崎地裁において、開門の差し止めを命じる判決が出ました。
開門を命じた3年前の福岡高裁判決、これは確定判決となっているわけですが、これと矛盾するような判決に見えますが、差し止めの理由などを見ると、農業用水確保対策工事が行われていないことなどが示されており、福岡高裁が示した開門判決を前提としています。
さらには、長崎地裁自身も今日の判示の中で、「矛盾する結論だか、それは(国が漁業被害の存在を主張しなかったなど)前提条件が異なるから」という、理由の説明もあえてしています。
個別原告ごとに判断が行われる日本の裁判制度においては、起こりうる事象だと思います。ただ、不変の事実は、開門判決は確定しているということ。そして、先日私が衆議院農林水産委員会で質問を行った時に、林農林水産大臣が「いずれの地裁判決であっても、開門は法的な義務」と答えていることからも分かるように、政府は繰り返し確定判決を義務として受け入れると言ってきていること。
ただ時間が迫っています。12月20日は目の前。対策工事を行うことに向けて、政府の政務レベルでの色々なルートを通じての調整が急務です。