内閣支持率の低下で政局が急展開しつつありますが、来年1月から始まる通常国会がいかに厳しい議論の場となるか容易に想像されます。
冒頭に来る課題は定額給付金の問題。私はこれは、適切ではないと思っています。
景気対策としての効果も低いし、そもそも政府が税金を集め、それを単純に納税者に戻すという定額給付金が許されるのであれば、政府などというものが存在する必要ありません。
国民もそのことをよく理解していると思います。世論調査でも国民世論の大宗は「不適切な政策」としています。ところが先週金曜日の衆議院予算委員会において、麻生総理はこの点を指摘された際、「しかし同時に国民の大宗は『給付されれば受け取る』と言っているじゃないか」という趣旨の発言をしました。
ここに私は自・公与党がこの定額給付金を導入した真の理由が見えると思います。すなわち、政策の適否よりも、国民は結局カネを受け取れれば喜ぶだろうという考えです。選挙の前に、まさに国民の頬を札束で叩くようなやり方だと思われませんか?
税金を集め、それをできる限り有効に使う。そういう「付加価値」をつけるところに政府の存在価値はあります。税金を集め、単にそれを戻すだけでは、何万人もの公務員、そして国会議員を血税で雇っている意味はありません。
1月の国会前に政局はすでに荒れ模様ですが、1月国会はさらに大ヤマとなることは間違いありません。
コメント
コメント一覧 (4件)
お疲れ様です。研究室から帰るのが遅く、こんな時間です笑
さて、政府の定額給付金という「政策」ですが・・・。
一国民としては、まず、プレパンデミックワクチンの備蓄に使って頂きたかったです。「一般国民」の分は備蓄されていないようなので。・・・まさか、そのための1万2千円では?
あとは、雇用対策です。単純に公共工事を増やして、「非正規」土木工事従事者(土木工事の需要が拡大していくことは考えにくい)の雇用を創出しても、本末転倒なので、例えば、国立の研究所などに助成して、修士号、博士号を持つ非正規労働者を雇用するというのはいかがでしょう。彼らに、新エネルギー技術などの環境技術の研究に従事して頂けば、日本のアキレス腱であるエネルギー問題と雇用問題、双方の解決に、少なくない貢献をすることが期待できると思うのですが。いかがでしょう。
ところで、もし、大串議員に政策決定権?があったとすれば、何をなさいましたか?是非、大串議員の政策も教えていただければと思います。
税金をなんに使うのかを決めるのが政治家のお仕事ですね
定額給付金というお金をもらった前提で話を進めているのが麻生さんのやり方、確かにお金をバラまいて経済効果があるなら、政治家や公務員は今の数程いらないですね
麻生さんは他人の考え方や提案をあたかも自分が決めた事のように語り、判断を間違えているようで リーダーとしては評価は厳しいですね
麻生総理の言うとおりですね。有権者が「給付金には反対だけど貰えるもんなら貰うよ」という程度の認識ならば、札束で頬を叩かれてもしょうがないでしょう。反対なら受け取らなけば良いだけのことです。私も反対ですから受け取らないか、それに却って手間がかかるようなら、全額どこかへ寄付するつもりです。
麻生氏は慈悲深いお殿様だから、本当に困っている人たちを助けたい気持ちは強いのでしょう。でも、うまい方法がも見つからない。その優しさを公明党や学会系法務官僚や道路族や国土交通省官僚に利用されているようですね。
民主主義に不慣れな民は、不器用な慈悲深い名君より、面白い暴君を好むとか。麻生氏が名君で、小沢氏や小泉氏が暴君だというわけでもないですが。
政権交代を何度も経験して、民主主義の様々な形態に慣れることが必要なのでしょう。