今日は、先週金曜日に引き続いて、テレビ中継のもと、予算委員会において、総理を含む全閣僚との基本的質疑が行われました。
民主党側からの質問者(いわゆる「バッター」)は、菅直人さん、馬淵澄夫さん、荒井聡さん、岡田克也さん、前原誠司さんの四人。代表経験者三名を送って、論戦を挑みました。
論点としては、格差問題、経済成長と財政再建の問題、「政治とカネ」の問題、(
格差の問題においては、安倍政権は、そもそも格差が存在するということを、すっきり認めようとしません。その上で「ニート、フリーター、非正規雇用の増加などの問題」について、今後とも経済成長が進んでいけばそれに伴って解決されていくであろうという、極めて楽観的な態度です。中央と地方の格差についても、同じような認識です。しかし、今までと同じような経済成長(?)が続けば、格差が解消されていくだろうと、生活の中で感じている人がどれだけいるでしょうか。
経済が成長すれば、社会の中の格差が自然と解消されていくという理屈はありません。逆に、純粋な経済学の考え方からすれば、民間を中心とした「市場経済」によって「効率」は上昇するけれど、「公平」は必ずしも確保されないというのが、極めて常識的な考え方です。「公平」を確保する機能は、まさに「市場経済」ではなく、「政府」が果たすべき役割であって、それこそが政府の存在意義なのです。今の安倍政権は、この政府の持つ基本的機能について、あまりに認識を欠いていると思われます。
また、現在、個人に対して増税をしている中で、逆に、大企業を中心とした減税を行っているということについても、なぜ今そのような政策を行う必要があるのか、明確な答弁はありませんでした。今、個人の生活は依然として厳しい中で、大企業を中心として好況が続いており、そうであれば、税制としては今の政府がやろうとしていることは全く理屈に合いません。政府からの説明は、「景気は回復しているから、個人に対する減税措置を打ち切ることとした」という紋きり型のものです。
安倍総理をはじめとして、政府からの説明は、かくのごとく、地域の生活の実感からはかけ離れたものだという印象が強く残りました。このような点は、今後の予算委員会で引き続き、詰めて議論していかなければならない論点です。
コメント
コメント一覧 (1件)
国会中継でたくさん映ってましたね。なんだか嬉しかったですよ。
数日前のコメントで原口議員云々とありましたが、「闇の組織」発言についてどう思われますか?
もうすぐわかるとおっしゃったのですが・・・半年はたったとおもいますが・・・
聞いてもらえませんか?何のことなのかと。