町村官房長官が、税金のムダづかい削減への姿勢をアピールするためか、会計検査院に民間人を登用し、その能力強化を図りたいとしているようです。
しかし足りないのは、会計検査院の「能力」なのでしょうか?私はそうではなく、会計検査院の「権限」であり、政治・政府全体の仕組みの問題だと思います。
政府全体にわたる税金のムダづかいはどれもよく似た構図であらわれます。
それは①天下り(そのための予算確保)、②天下りと引き換えの予算のムダづかい(官製談合、水増し予算発注など)、③これらを可能とした族議員への恩返し(集票と集金)、という構図です。
族議員を中心とする現在の与党システムは、このように、天下り予算を確保してやる⇒天下りと引き換えに予算のムダづかいがまかり通る⇒その恩返しとして族議員には票とカネが集められる、というこの構図の中で権力を維持してきたのです。
ですから、この構図の中で、会計検査院がいくらムダづかいを指摘しようとしても、大きな政治の圧力の前にはほとんど無力です。
そもそも、会計検査院も半ばこの仕組みの中に組み込まれていて、会計検査院自体が、その検査先に対して多数天下りをしている、そしてそれを現在の与党政治によって黙認してもらっているという実態があります。会計検査院もある意味、この「ムダづかいシステム」の一環として組み込まれてしまっているのです。
会計検査院に足りないのは「能力」ではありません。「権限」であり、「仕組み」そのものの問題です。ですから「能力」の側面のみを強調しようとする町村官房長官の提案は、表面のみを飾っているものに過ぎません。
コメント
コメント一覧 (2件)
大串さんのおっしゃる通りです。大串さんが指摘されているコメントを読むたびに、その通りその通りと納得することばかりです。私のような政治のことに無知な者でも、大串さんのコメントはいつもすっきり理解できます。
自民党の議員さん方のコメントは、何故か姑息な内容のものが目立ちます。素人でもおかしいと思うようなことを堂々と述べておられるお姿に、ますます不信感が湧き上がるばかりです。今までは国民をだまし続けてこれたでしょうが、いつまでも国民はバカではありません。今も素晴らしいですが、これからも頑張ってください。政権交代なくして世の中変わりません。
毎日読ましています。大串先生のコメントほ本当にわかります。後期老人医療保険も自民党は小泉チュドレンの数の論理で強行採決をしておきながら、いまさら各地で勉強会などして、議決をする前にもっと勉強してほしいです
生活者に視点を置いた政治をしていただきたい。自民党の説明を聞くと言い訳ばかりです、弱者切捨ての政治および政官業の癒着が地方まで蔓延しています。今度の総選挙で政権交代を希望します。大串先生ガンバッテください。佐賀県だけでも変えてほしいです.参議員だけでも佐賀県が変わったと思います。大変でしょうけど一人でも顔あわせ政策を説明を聞かしてください。そうして民のかまどをみて政治をしてください。おねがします