今日、安倍総理はモディ印総理と会談し、この機に日印原子力協定が調印されました。
原子力協定について、原子力の平和利用を前提として技術協力を行うこと自体は否定されるものではありません。
しかし、インドは日本としては原子力協定を議論する初の「非NPT(核不拡散条約)国」です。これまで核実験を行った経緯もあります。今は核実験のモラトリアム、としていますが。
今回の協定交渉では、インドが再び核実験を行った場合原子力協定を止めることが協定にしっかり盛り込まれるか否かが注目点でした。
ところが今回の協定に盛り込まれたのは、一般的な効力停止の規定のようです。核実験との関係では、協定以外の別文書で書いているのみ。協定以外の文書は国会での承認の対象にもならないでしょう。しかもその文書の持つ意味は曖昧です。
それで本当にインドに対して各実験の禁止を、核不拡散を実効性ある形で担保できたと言えるとはとても思えません。
日本は唯一の核被爆国です。その立場から世界に物申していく責任があります。
このような観点から、今回の協定は疑問がありますし、厳しい目線で具体的な内容を精査しなければなりません。