知床遊覧船の事故の問題について、現在の状況、国交省の対応等について、今日、国交省からヒアリングを行いました。
先日来開示を求めていた、昨年5、6月に同社が事故を起こし、国交省が特別監査を行った際の行政指導の内容、同社からの改善報告書の内容について、国交省は今日もこの開示を拒否しました。
私がこの開示をなぜ強く求めているかというと、昨年の特別監査の際に、桂田社長が「運航管理者」としての能力資質を持っていないことを、しっかり指摘し、交代させていたとすると、今回の事件は防げたのではないかと思うからです。
しかしながら、国交省は頑として開示を拒否。何か後ろめたいことでもあるのか。
今日、私たちがヒアリングで確認したところ、以下のようなことがわかりました。
ー桂田氏は、運航管理者としての届出をした際、「運航の管理に関する実務経験が3年以上ある」という規定をクリアしているということを示す書類を提出し、これを国交省が受け取っていた。
ー桂田氏が運航管理者として届出を行ったのは、昨年3月であった。その際、桂田氏は、知床遊覧船での経験が3年あるということを根拠として、届出をしていた。
ー昨年6月の特別監査の際、国交省は桂田氏の運航管理者としての能力資質については、既に届出されていることを鵜呑みにし、改めて確認することはなかった。
しかし、です。桂田氏が昨年3月に運航管理者となった、その2ヶ月後(5月)には知床遊覧船は事故を起こし、そのさらに1ヶ月後(6月)には2度目の事故を起こし、国交省の特別監査を受けることとなったわけです。
桂田氏が運航管理者となった途端に立て続けて事故を起こしたわけですから、その時、国交省として、桂田氏の能力資格に対して疑問を持って然るべきだったのではないでしょうか。しかしながら、この点を改めて確認することはなかったと。
このような経緯を見ると、やはり国交省の対応には大きな問題があったのではないでしょうか。
この点を確認するために、当時の国交省による行政指導の内容、同社からの改善報告書の内容を明らかにさせて、検証するべきです。