辺野古新基地建設について、今日、最高裁は沖縄県の訴えを退ける判決を下しました。
沖縄県の敗訴が確定、と報道されていますが、私は「判決が確定」という言葉に大変複雑な思いを抱きます。
諫早湾干拓開門訴訟に関する一連の経緯を経験しているからです。
諫干開門訴訟については、2012年に福岡高裁が出した開門判決は「確定判決」となりました。
しかしその後、国はこの「開門」をぐずぐずと実行しませんでした。それどころかその後、「これを強制してはならない」という新たな訴訟を起こしてきました。そしてその後、最高裁は、国が起こした「強制してはならない」という訴えを認め、開門判決は強制できないものとなりました。「開門判決」の無効化と報道されました。
諫早湾干拓開門訴訟における、この最高裁の判断を受けて、私は最高裁の権威は極めて大きく傷ついたと思っています。
このようなことが現実にあったことを踏まえ、私は沖縄県は、まだ裁判上において戦う方途はあると思います。例えば、今後国は、沖縄県による「変更承認」を代執行する可能性があると言われていますが、その執行力の当否を法的に問うこともできるのではないでしょうか。
諫早湾干拓開門訴訟において、国はそのような手法をとったわけですから。