柳沢大臣の発言をめぐって、今日も国会は膠着状態。一日中、国会がいつ正常化しても出て行けるように事務所にて質問の準備をしながら待つわけです。
予算委員会での審議に向けて、これまで気合を入れて準備をしてきているわけですから、審議が正常化しないのは、元気が空回りするような虚脱感を感じます。
そんな中、与党単独の状態で、今日の夕刻、今年度補正予算案は衆議院を通過しました。
我々野党が審議に欠席していることについては、このブログに対するコメントも含め、厳しいご意見がることも重々承知しています。
ただし、この柳沢大臣の発言の持つ意味を是非よく考えていただければ幸いです。
私は妻との間に、小学生の二人の子どもがいます。この二人が生まれるとき、私はどちらにも出産に立会い、妻の横で習いたての呼吸法を一緒にやりながらつきそいました。
長男が生まれたとき、あまりに妻の陣痛のすすむのが早かったので、産婦人科の先生が間に合わず、先生が分娩台に到着したのは、もう子どもが生まれてくるその瞬間でした。
それまでの間、私は妻と、そして看護婦さん、まったく関係のない麻酔医の方のたった4人で、まさに子どもが生まれるそのときまで、がんばれ、がんばれ、と言いながら(それが私にできるすべてでした)、流れに身を任せるしかない状態でした。
幸い正常な分娩でしたので事なきを得ましたが、出血が多かったりしたら、妻の生命すら危険にさらされていたと思います。
出産は命がけだ、そのとき心から思いました。出産にかかわる、女性のしんどさ、つらさ、大変さは絶対に自分には十分に分かることはできない、だから十分にわかっていないということを前提に、大切にふれ合っていかなければならない、そう強く思いました。
「女性は子どもを産む機械」 この発言は、女性に向けられたものであり、私の妻もその中に含まれます。私は「女性は子どもを産む機械」だとは絶対に思いたくありませんし、思ってはいけないと思います。命がけで子どもを出産する女性を、「機械」とは絶対に言えない・・・。
柳沢大臣は厚生労働大臣です。国民生活に重要な、年金や医療、介護、そして何と言っても少子化問題、子育て問題、女性問題なども、直接担当している大臣です。その大臣が、「つい」とは言え、「ごめんなさいね」とすぐ言い直したとは言え、「機械」との発言したということは、少なくともそのような考え方が頭の中にはあったということでしょうし、やはり、そのような重要な問題を任せるのは問題だと思うのです。
皆さんによく考えていただきたいと思います。大臣は「飾り」ではありません。日々の生活の中で、政治はあまり関係のないものだと思いがちですが、大臣が誰か、どのような考え方か、どのような政策を持っているかで、私たちの暮らしは全く変わってきます。大臣の権限は大きいのです。ですから、私たちの暮らしを本当によくしよう、安心した暮らしができるようにしようと思ったら、大臣には、一寸のくるいもないような、それこそ針の穴を通すような正確さ、的確さ、そして勤勉さで仕事をしてもらわなければならないのです。
繰り返しますが、大臣は「飾り」ではありません。私たちの暮らしに大きな影響力を持っています。
私たち野党が審議を欠席していることへのご批判は全身で受けていきたいと思います。批判の声が多くあることを覚悟の上で、皆さんには、今回の問題が我々の生活に対して持つ意味を、是非もう一度考えていただきたいと願うばかりです。
コメント
コメント一覧 (4件)
「産む機械」という表現は、決して許す事はできません。
しかし、誰にだって言い損ない・間違いあるもの。
前後の文章、脈絡を読まずして「女性は産む機械」という言葉だけが
一人歩きしているように思います。
それをメディアと野党は連日、鬼の首を取ったように批判。
そして、審議拒否。
愛知県知事選、北九州市長選への策略としか思えません。
民主党は所詮、自民党と同じ穴のムジナ。
失望しています。
柳沢大臣は貴方の出身・大蔵省の先輩ですね。
どういう方は良くご存知でしょう!
自民党や民主党の官僚出身の議員の中では
どちらかというと真面目な利権にまみれていない方です。
貴方も含め官僚とは頭デッカチで机上の政策だけということですか?
私は、官僚が政治家より嫌いです。
日本をダメにしたのは貴方の出身母体の大蔵省をはじめとする官僚なのですから・・・
大串博志様
ネットウヨクが何を言おうとも、女性の立場を守る為に頑張ってください。
人として許されない発言であり、徹底的な追及をお願いします。
子供が真似をするのか、学校でも女の子に対してその権利を認めない発言をする子供が居
るようで、私の子供の学校でも同様の問題が発生し子供も怒っています。
柳沢大臣の様に表面上の謝罪をしたようですが、事の本質を考えると容認できません。
野党の方々の団結心に勇気をもらい、人権を尊重する子供たちが手を貸し合って徹底的に
追求していくと頑張っています。
子供ですら頑張ってます。
圧力や中傷に負けずに一致団結して頑張ってください。
柳沢大臣は辞任すべきだと思いますあの発言は言い訳出来ない事で考えてもいけないことだと思います
私は6歳と8歳の息子を持つごくごくふつうの母親です。
難しいことは分かりませんが、女性に限らず、人間を機械に例えるというのはやはりおかしいと思います。
夫に「もしあなたの会社で誰かが同じことを言ったらどうかな?」と聞いたら「もう、女性社員に口きいてもらえなくなるよ~!」と言っていました。
審議を欠席するというやり方にも納得はいかないけれど。