伊吹自民党幹事長が、特別会計の積立金などいわゆる「埋蔵金」が「10から15兆円ある」との認識を示したとの報道がありました。
これまで、自民党内では中川秀直氏など一部を除き、「埋蔵金はない」との立場が主張されていたので、伊吹幹事長の発言は注目されます。
私は、「埋蔵金」と呼ぶかどうかは別として、財政再建に寄与可能な特別会計の積立金はあるという立場であり、また独立行政法人、あるいは行政代替型の公益法人まで含めれば、もっと多額の埋蔵金はあると思っています。
さらに言えば、埋蔵金はストックであり、一時的にしか使えないという主張もありますが、極めて大きな額が毎年積みあがっているという現実を踏まえれば、フローとして活用すべき部分もあると思っています。ストックはもともと毎年のフローの積みあがりなのですから。
伊吹幹事長のこの時期の発言は、いろいろな憶測を呼びます。これまで福田総理が消費税を引き上げる考えを示していたのが「2~3年」という期間を示すようになったことから、その間、年金財源などをどうつなぐのかという問題が浮上しています。この点が秋に向けた大きな政策争点になることが見通されています。
伊吹幹事長のこの発言は、秋に向けた問題対応の幅を広げておくための伏線でしょうか。
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