熊本県の蒲島知事が、長年問題となってきた川辺川ダムについて、白紙撤回する方針を表明しました。
川辺川ダムは長年、「ムダな公共事業」の一つの具体例として取り上げられてきました。そのダムについて、白紙撤回を決めた知事の英断は高く評価したいと思います。
人口減少化の昨今、「利水」という名目でダムを作りにくくなった今、それに代わって「治水」という名目でのダム建設が進められようとしています。
佐賀の城原川ダムも同様の例。国土交通省は、大雨が降ったときを想定して、治水のためにダムは必要だと指摘します。しかし大雨の際の流量の想定計算などについては、本当にそれだけの流量になるかも含めて疑問点がたくさんあります。ダム建設ありきで、それを根拠づけるための流量計算ではないかという声が大変強いのです。
治水を行うのであれば、河川改修も含めて考えられる手段はいろいろあります。それらも含めて、自然環境に負荷が少なく、かつ財政面の影響も含めて、どのような対策がもっとも適切なのか、落ち着いた議論ができるようになっていくことを切に望みます。
コメント
コメント一覧 (1件)
樺島知事の川辺川ダムの中止については、ある一定の評価はできます。
苦渋の選択であったと感じます。
ただ、潮谷前知事が表明した、中流の荒瀬ダム廃止を撤回した真意が見えてきませんね。
この荒瀬ダムは52年前に建設され、放流時の振動や水質汚染等による有明海の漁獲高の減少など問題を抱えています。
上流~中流~下流~有明海に至る、グランドデザインが出来てない気がします。
小生「新党日本」の党員ですが、先日もわたし宛メールに田中康夫党首が、同じ意見を持たれていることを知りました。