今日、無事、平成22年度予算案の編成を終了することができ、閣議において予算案の了承を得ました。9月18日に財務大臣政務官職を拝命してから3カ月強。短かったような、長かったような、そんな期間でした。
今回の予算編成においては、三つの難しさがあったと思います。ひとつは、政権交代後の短い期間での予算編成。二つめは、行政刷新会議事業仕分けをはじめとする新しい、国民に開かれた予算編成プロセスの導入。三つめは、子ども手当などマニフェストの主要項目を実施することにともなう予算の抜本的組み替えです。
結果としては、行政刷新会議事業仕分けなどを背景として、総額2兆円の予算について、ムダ・不要不急の予算の見直しができました。また、子ども手当をはじめとして、予算の大幅な組み替えが行われ、例えば公共事業関係費がマイナス18%以上と大きな削減となる一方、社会保障関係費は10%、文教科学振興費は5%という、まさに「コンクリートから人へ」という予算の大幅組み替えができました。過去何十年と自民党政権下において、予算配分のシェアはほとんど変化のないまま今日に至っています。それを今回は大幅に変えることができました。
そして何よりも、これらのことを、今日、12月25日までに、通常の予定通りの日程でおさめられたことです。9月、10月頃にはマスコミの皆さんから、「本当に年内に予算編成できるんですか?」と何度も問われました。
私としては、5年ぶりに立場は変わりますが、財務省に戻って予算編成の仕事をして、もっとも心を砕いたのは日程管理でした。もちろん予算編成の内容は極めて重要です。しかし、内容を良くするためには、それを適切に決めていくための日程管理はさらに重要だと私は思います。政治のプロセスにおいては、日程、段取りが極めて重要です。内容的には問題のない案件でも、それを運ぶ手順を間違えば、○のことも×になることが往々にしてあります。
いずれにしても、予算案の作成作業は終わりました。次に控えるのは、来年早々から始まる国会での予算案審議。いったんほっとしたあとは、また緊張の日々に飛び込みます。