今日の閣議で、来年度予算編成に向けての概算要求にかかる「組替え」基準を決定しました。
これまでは「シーリング」などと通称されていたこの基準。私たちの政権のもとでは、これまでの「シーリング」方式とは異なる新しい予算要求・編成のあり方を追求していきたいという思いから、「組替え」基準というものを作りました。
その意図するところは、過去の政権下においては、予算編成において、予算の配分割合(シェア)の見直しがなかなか行われてこなかった、時代の変化とともに本当に必要なところに予算配分する柔軟性を失ってしまっていたという反省から、予算配分を新しい目で抜本的に変える、組替えるということを狙っているものです。
事前に、「各省一律の削減」であってこれまでと変わらない財務省主導だ、といった報道などがなされましたが、各省一律の削減ではありません。
例えば、地方予算や年金・医療等予算、そしてマニフェスト政策に関する予算はそれぞれの意義を踏まえ、個別の扱いをしています。その上で、その他の経費について、まずは今年度予算に対して90%のレベルまで、ムダ・不要不急の予算項目を見直し厳しく絞ってもらうようにしました。それを受けて、経済成長を促進し、国民生活の安心・安全を守り、またマニフェスト政策を実現していく観点から「これは重要」と言える政策について、メリハリをつけて予算要望できるようにしました。
また、これまでの毎年の9月から12月までの予算編成作業は、予算要求内容を、あたかも髪の毛の毛先を整えるようなイメージで査定を行ってきたと思います。しかしそれでは大胆な予算配分割合の見直しはできません。今回の組替え基準の背景には、毛先を整えるような査定の予算編成から、重要な分野に予算をつける予算編成へと変えていきたいという思いがあります。
概算要求にかかる組替え基準は決定されましたが、本当に大変な予算編成作業はこれからです。新しい時代と国民の皆さんの要請にキチンと対応できる予算が作れるよう、心して臨みます。

