今朝の毎日新聞で、「プルサーマル、米に約束」という見出しの記事がありました。東京版ではこのような見出しでしたが、佐賀での版では「プルサーマル再開、米に約束」という見出しでした。
私は昨年9月に、国家戦略担当政務官を務めていた際、政府で決定しようとしていた、「革新的エネルギー環境戦略」について、米国政府に説明に行ったわけですが、その際にそのような約束があったという見出しの記事でした。
この記事の見出しは大変ミスリーディングなものであり、今日、毎日新聞には強く抗議しました。
私が当時米国政府に対して説明を行ったのは、「革新的エネルギー環境戦略」の内容です。その内容は、厳格な安全性の確認された原子炉については再稼働する、核燃料サイクル政策については今これを見直すとかやめるとかという決定をするのではなく継続する、その上で2030年代に原発ゼロとできるようあらゆる政策資源を投入する、ただしこれらについては十分な柔軟性を持って臨むものであり、国際社会とも十分な情報交換を行いながら進める、というものでした。
毎日新聞の方から取材を受けた際、私は上記のような説明を米国政府に対して行った旨説明しました。毎日新聞の方はその説明をもってして、またこの記事によると彼らが入手した政府公電なるものをもとに、上記のような約束をしたという見出しで報じているわけです。
しかし、上述のような説明を私は米国政府に行った、それが全てであって、この記事にあるように、特に佐賀版にあるように、プルサーマル原子炉として特定される、ある特定の原子炉の「再開」を約束したということはありません。
繰り返しになりますが、再稼働については、厳格な安全性の確認された原子炉については再稼働するという原則であって、それ以上でもそれ以下でもありません。ましていわんや「プルサーマル」として特定される原子炉の再稼働を約束するなどということはありませんでした。
これが事実関係です。
報道の皆さんには、是非、見出しも含めて、読者の皆さんに正確な理解をしてもらえるような紙面づくりをして頂きたいと思います。