内閣官房と内閣府の機能の複雑化、肥大化。これは近年の政府の大きな問題です。
私も内閣府大臣政務官を務め、一度に幾つもの分野を担当するということを経験しました。ですからこの問題点の深刻さはよく理解しています。
長い間、日本の政府機構はいわゆる「霞が関の官庁タテ割り」の問題に直面してきました。それは今でもそうです。それへの対応から、象徴横断的に担当するべき課題を内閣官房や内閣府に負わせ続けてきたことから、現在の内閣官房、内閣府の複雑化、肥大化の問題があります。
今回の内閣改造でこの問題はどう対応されていくのか。安倍政権が掲げる重要課題、例えば地方創生、女性の活躍、安全保障法制などは、官庁タテ割りに陥ることなく、戦略的に各省庁を統率していくことが求められます。
複雑化、肥大化の弊を排しながら、しかし同時にリーダーシップを発揮する。その課題が、これらを担当する、石破、有村、江渡新大臣らには求められます。