今日、ある米国の外交専門家と朝食をともにしながら意見交換会を行いました。
「日本の経済の先行きをどう見るか」 これは先方からの質問。尋ねられて当然です。意外であった質問は、「ところで日本は米国の経済をどう見ているか」、という質問でした。
米国経済に対する私たちの一般的な見方を紹介しましたが、「本当にそう見ているのか」と先方は意外な様子。
突っ込んで尋ねてみると、「米国の財政赤字、対外赤字はこれ以上続けることは不可能。早晩ドルは世界中から信認されなくなる。そうなると米国経済は終わりだ」と大変悲観的な見方を示していました。
このような方向から米国経済の先行きを案じる見方はもちろん存在します。しかし、この外交専門家、見識の高い人物ですから、米国内の世論のうち、あまりに偏ったことを言っているとも思えません。
確かにドルの信認を問う声は強まっています。先日のG20やG7でも注目されたいわゆる「不均衡問題」。改めて米国の深い苦悩を聞かされた思いがしました。