今週末のG7財務相・中央銀行総裁会議に向けた準備の議論が、菅大臣との間で続きます。
昨日ブログに書いた金融機関規制以外に、世界のマクロ経済状況についての議論はかねてからのG7の中心課題です。
「不均衡(インバランス)」 これがこの数年来G7での議論の中心です。近年世界経済には常に何がしかの不均衡が生じてきました。例えば、リーマンショックによる金融危機の前においては、米国の過剰消費、双子の赤字といった不均衡が、たびたびその危険性を指摘され、しかし是正されないまま続いて、果たして世界的な金融危機に至りました。
今、世界はその金融危機からの立ち直り過程にあるのですが、その中でまた「不均衡」は生じつつあります。その一つは、中国経済の過熱です。
中国経済の成長率は年率10%を超えるレベルまで達しており、為替制度の問題も含めて、バブル的な要素も指摘され始めています。
過熱→バブル破裂→経済危機という連鎖は、資産価格と景気の連関性が強まったと言われる近年の世界経済においては、大変起こりやすい状態にあるように見えます。
G7やG20という世界的な政策調整の場が、有効に機能していくのか。G7会合を前にした菅大臣の緊張感が私にも伝わってきます。