水曜日からのご無沙汰でした。今日、米国への出張から無事戻りました。
今回の出張は、菅大臣とともに、米国ワシントンDCで開催された、G7財務相・中銀総裁会議、同じくG20会議などに向けて行ってきたものです。
木曜日の昼前にワシントンに着いて、その後、菅大臣ともに、アーリントン国立墓地(戦没者の慰霊施設です)を訪問し、「無名戦士の墓」に献花。(写真)
その後は、菅大臣とともにガイトナー米財務長官、サマーズ米国家経済会議議長らとの個別面会を行い、世界経済、米国経済、日本経済などなど、広範な経済課題について意見交換をしました。
木曜夜から、金曜にかけての、G7、G20の会合自体は大臣会合ですので、菅大臣が出席。私は大臣とは別に、リップスキー国際通貨基金(IMF)筆頭副専務理事との面会や、IMF、世銀で働く日本人職員の皆さんとの意見交換会などを行いました。
金曜夕刻にはまた大臣と合流して、スリ・ムルヤニ・インドネシア財務大臣との面会、最後には、締めくくりとして内外の記者の皆さんに対する記者会見を行って、大方の予定は終了しました。
そして今日、無事戻ってきたわけです。
個人的には、かつて1996年から99年の間、IMFに勤務した時以来のワシントンでしたから、感無量。見る景色、そして昔懐かしいIMFや世銀、米国財務省などの同僚たちの顔。昔を思い出してグッときました。
さて、今回の会議は、金融危機後の世界経済の運営に向けての大事なステップを一歩一歩議論するためのもの。
現在の世界経済に対するみんなの認識はおおむね一致しています。
それは・・・・・・世界経済全体では予想を上回る回復が見られる、けれど、そのスピードは例えば先進国においてやや遅れが見られる一方、新興国を中心として強い回復が見られるというもの。さらに、今後の懸念要因としては、いまだに、輸出過多になっている国・輸入過多になっている国などの不釣り合いが存在していること、そして先進国を中心として、財政の悪化が著しいことなどが指摘されています。
特に、今回は急激に事態が動いた、ギリシャ問題も大きく取り上げられました。極めて深刻な財政危機を迎えているギリシャです。まずはEUの中での結束した対応が求められますが、我が国も同様に大変厳しい財政状況を抱えています。事態を注視していかなければなりません。
かなりのブランクを経ましたが、今回国際金融の世界に復帰しました。久しぶりではありましたが、なじみのある世界ですから、腕が鳴る感もありました。
激動する世界経済。腕をふるっていきたいと思います。