甘利大臣は、今日辞任を表明しました。金銭を受け取ったことは認めつつ、口利きはなかったということを述べながら。
しかし、この問題はこれでは終わりではありません。甘利大臣は辞めても、口利き疑惑のもう一方の当事者たる国交省やUR都市機構の説明責任は依然として残るからです。すなわち、これらの組織に、甘利大臣側から「口利き」による要請はなかったのか、また、その要請に基づいて不当に高価な補償金が支払われたりしてはいなかったか。
甘利大臣の記者会見が行われる今日の夕刻まで、国交省、UR都市機構には繰り返し「甘利事務所とはどのような接触があったのか」ということを問いただしてきました。しかし、これに対する国交省、UR都市機構からの返答は、「今調査中です」ということばかり。甘利大臣の記者会見との口裏を合わせるために引き延ばしているのではないかとの質問が相次ぎました。それに対して、国交省は「甘利大臣の記者会見とは無関係です」と繰り返していました。
ところが結局は、国交省、UR都市機構は甘利大臣の記者会見の数時間後に記者発表を行い、甘利事務所との接触があったことを認めました。なぜ甘利大臣の記者会見の後まで待つ必要があったのか。政府をあげて甘利大臣の問題を隠そうとした意図があったのではないのか。疑わざるを得ません。
したがって、この問題は、甘利大臣の辞任をもって終わったわけではありません。「口利き」はあったのか、それによって補償額がつり上げられる等、国民の目から見ておかしいと思われることはなかったか。
引き続き予算委員会で取り上げていかざるを得ません。