甘利前大臣の口利き疑惑について、今日再び「疑惑追及チーム」会合を開いて、真相解明に向けたヒアリングを行いました。
甘利前大臣の今回の一件では、いくつかに分かれた口利きの疑惑がありますが、その中で今回の東京地検特捜部の動きなどを見ていると、2013年夏に薩摩興業とUR都市機構との間で補償交渉が合意を見た件が、具体的な「口利き」の案件として大きな問題となっているのではないかと推測します。
この年の夏に補償交渉が合意を見た結果、薩摩興業は2億円余りの補償金を受け取っています。そしてその数ヶ月前には、甘利事務所がUR都市機構と会合を持ち交渉状況を確認したという事実があります。
UR都市機構が出してきた会議録を見ると、そこで甘利事務所が具体的に補償額を上げるよう要請しているような部分はありません。しかし、それはあくまでもUR都市機構が残した会議録。そこに書かれている以上の言及があったのではないか、その結果補償額がつり上がったのではないか、という疑惑です。
もちろん、UR都市機構が出してきた会議録によると、その後の2015年秋にも、甘利事務所が繰り返しその後に生じた補償案件についてUR都市機構に対して接触したことが明らかになっています。
しかし、今のところは2013年の案件が今注目されているのではないか。地検特捜部の動きを見てそんな感想を持ちました。