これまでもたびたび指摘されていますが、麻生総理の言葉が揺れています。
2009年度から基礎年金の国庫負担部分を現在の3分の1から2分の1に引き上げることが法律で定められています。それに必要な財源は2.3兆円。
「2009年度から」、ですから、法律を素直に読めば、年度が始まる4月1日には引き上げが行われていなければなりません。すなわち、2009年度予算において2.3兆円の予算が盛り込まれていなければならないわけです。
これに関して、麻生総理はかつて、4月1日から引き上げ、と言っていたにもかかわらず、昨日は4月1日じゃなくてもよい、来年度途中に引き上げることもありうべし、ということを言いました。しかし今日になってまた4月1日から、という発言です。
4月1日に引き上げが行われているかどうかということは、単に引き上げの日程がどうかという問題にとどまりません。私たちが将来に受け取る年金の安心にまで直結する問題です。
なぜなら、政府が「百年安心」と言っている現在の年金制度は、来年4月1日から国庫負担率が2分の1に引き上げられていることを前提として財政計算がなされています。
すなわち引き上げが遅れるということは、年金財政の安定性が脅かされるということ。単に4月1日かそうでないか、というだけの問題ではないのです。
そのような内実を麻生総理はわかって言っているのだろうか。そういう疑問が頭を離れません。
コメント
コメント一覧 (2件)
麻生氏は、愛嬌も度胸も体力もあって場慣れしていて、国際会議に出すには最高の総理大臣なんですが、与謝野氏を官房長官にして仕切らせなかったのが迷走の素ですかな。
しかし、他山の石。
ポイントは外相と官房長官と財務相ですね。こちらも。
国庫負担であろうがなかろうが、勤労者から巻き上げて老人にバラまく構図に大差はありません。国庫を支えているのは結局勤労者ですから。と思うのですが、国庫負担率を上げる時期がずれると、何がそんなに問題なのか、不勉強なため正直よくわかりません。どなたか教えていただけませんか?負担率が上がると、我々の払ってるバカ高い保険料が下がるんですか?