まず取り上げたのは、鶏卵業者からの接待問題。2月25日に農水省が発表した接待事案についての調査報告書そしてそれに基づく人事処分は、極めて限定的なもので、不十分でした。
さらに深掘りした調査が必要だと訴えてきましたが、それに対して野上農水大臣は、調査対象を150人規模にまで増やして再調査を行う旨、今日、やっと答弁しました。
ただ同時に農水大臣が言ったのは、調査範囲を広げるので、その調査結果が出るには時間がかかると。
明らかに、調査をする、と言いながらそれを理由に意図的に長引かせて、世論の関心が低下するところまで引っ張ろうという魂胆です。総務省の接待問題でも同じような対応を総務省はとろうとしています。
極めて姑息です。この調査結果が出るのがあまりに遅いようであれば、農水委員会での法案審議に影響が出るのは必至。そうならないように、野上大臣には速やかな調査結果報告を求めました。
さらに、現在大きな問題となっている、コメ、麦の供給過剰の問題について取り上げました。それぞれの供給過剰の原因は異なりますが、いずれに対しても農水省の対応は極めて不十分と言わざるを得ません。
農水省の今のような対応では、来季に向けてもかなりの供給過剰が残ることが強く懸念されます。
断固とした対応を野上大臣に強く求めましたが、野上大臣の答弁は、これについても極めて「ぬるい」ものでした。
接待問題への対応にしても、コメ麦問題への対応にしても、野上大臣のリーダーシップは全く発揮されていません。
今日の答弁も、役所の答弁をただ読むのみ。議論が噛み合いません。下から上がってきた通りに動いているだけ、というのがありありと分かります。
これだけ大きな問題を抱える農水省の状況において、大臣のリーダーシップの欠如は由々しき問題です。
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鶏卵業者接待問題で野上農相と農水省幹部を厳しくただす!米政策と諫干問題にも言及 (国会質問全編)|衆議院議員 大串博志(衆議院 農林水産委員会 2021/3/10)