新型コロナウイルス対策のワクチンについて、今日高齢者への優先接種が始まりました。
これをスムーズに進めることが日本にとっては極めて重要です。そのためには、接種を担当する全国の市町村において、その準備が円滑に進んでいなければなりません。
ところが現実はそうはなっていません。ワクチンがいつ、どれだけ届くのか、市町村に情報が届けられていないからです。接種会場、医師、看護師などをいつ、どれだけ確保すれば良いのか、その計画が全く立てられていない状況で、市町村の皆さんからは、苦労されている声が頻繁に聞かれます。
一方で、河野大臣は、6月末までに全高齢者(約3600万人)に2回の接種を行うだけの量のワクチンを確保できることとなったと、明言しています。
本当に、確かなことなのでしょうか。
もしそうであれば、そこに至るまで、いつの段階で、どれだけのワクチンが日本に入ってくるのか、入荷のスケジュールも分かっているはずです。もしそれが分かっていないのであれば、確実に6月末までに3600万人分×2回分が入ってくるとは言えないはずです。
具体的な入荷のスケジュールが分かっているのであれば、各市町村にいつどれだけ配布できるかも伝えられるはずです。
それが今、できていないということは、6月末までにいつ、どれだけのワクチンが、日本に届くのかという入荷スケジュールは、具体的には分かっていないということでしょう。
ということは、6月末までに3600万人分×2回分が入ってくるという、河野大臣の言葉も確かなものではないのではないかと思われます。
この不透明性が、全体のワクチン接種スケジュールを遅らせる大きな要因となっています。