眼科医における医療費の不正請求問題が、最近取り上げられています。コンタクトレンズの販売店に併設する形で、レンズ購入時等の検診等を行うためにいる眼科医において、初診ではないのに初診料をとったり、不必要な検査・診断をし水増しして料金を請求したり、あるいは管理医がいないにもかかわらず「名義貸し」のみを行っていたり、とそういうケースが多発しているようです。
コンタクトレンズの安売り競争の原資をかせぐためにそのような医療費の不正請求を行っているようです。私のところにも、業界の方からこのような形での不正を働いて業界全体をゆがめてしまっているケースが多いとの意見がたびたび寄せられています。
しかも、この問題によって不正請求されている医療費の総額は数百億円にものぼるのではないかと見られていて、それが、私たちの納めた保険料、税金を不正に食ってしまっているわけです。
高齢化が進む中で、今後医療費は激増するであろうと政府・与党は言います。だから、医療費を削減しなければならない、高齢者の皆さんにも新たな負担をお願いしなければならないと言います。
医療費が今後も増え続けるであろうことは私も理解します。しかしそれへの対応としてすぐに医療費の削減に進む前に、まずは今回のような「税金のムダ遣い」ならぬ「医療費のムダ遣い」をただすことが先決ではないでしょうか。
医療の世界の中の話しでは、このような不正請求、水増し請求、過請求の事例はほかにもたくさん見られるとも言われています。国民に直接痛みを負わせる前に、このようなムダを省く努力の余地がまだまだあるのではないでしょうか。
コメント