日本国内の空港に関する外資規制の是非が問題となっています。成田国際空港会社が2009年度に株式上場することになっており、これに対して、政府は外資の保有割合(議決権ベース)を3分の1未満にしなければならないという法案を提示していることから、問題にあがってきているわけです。
私としては、この外資規制については考え直すべきだと思います。もちろん他国でも外資規制を行っている国もありますが、3分の1未満というのは厳しすぎであって、日本への投資を阻害します。
運輸、特に航空の分野での政府の規制または空港整備特別会計など存在を受けた国民への超過コストの問題については、私は日本は大きな問題を抱えていると思います。とにかく日本は運輸、特に航空分野での政府の関与が強すぎて、これが高コスト体質につながっていると思っています。
例えば私がいつも利用する佐賀―羽田間のフライトは、飛行時間約1時間40分。これの片道の費用は約3万4千円。数日前に買う割引チケットでも2万円強です。
ではこの2万円強で世界ならどこまで飛べるか。ネットで見てみると、同じく数日前に買うチケットなら、アメリカ西海岸、ロサンジェルスまで飛べるようなチケットが買えます。ロスまでの飛行時間は約10時間。
地方の格差の問題が大きく取り上げられていますが、本当に与党が地方の活性化を進めたいのであれば、私はこのような航空、空港行政に関する過度な規制や政府の関与を取りはらっていくことが大変効果的だと考えています。移動、輸送に関するコストが下がれば、ある意味「地方」は「地方」でなくなります。
このような当たり前なことがなぜできないのか。それは航空、空港業界に巣くう根深い政官業の癒着があるからです。道路特定財源など他の分野にも見られる同じようなこの構造。これが日本の病巣の本質です。
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