中国漁船衝突問題、そしてロシア大統領による北方領土訪問問題と、外交上の難問が続きます。
両方もと国家主権にかかわる問題であり、法と事実に基づく毅然とした態度で政府は望まなければなりません。
地元の声を聞いても、この両方の問題を、皆さん大変心配されている様子がよくわかります。やはり国家の主権に関する問題である以上、かなり敏感な反応を感じます。
毅然とした対応、これは当然です。しかし同時に国内に目を転じると、過度なナショナリズムに国民世論が走ることのないよう、冷静な目で事態を見てもらうことも必要であり、その点十分に国民の皆さんへの説明が必要だと感じます。
過度なナショナリズムとナショナリズムのぶつかり合いは、どこの世界においても好ましいものではありません。「外交」という仕事のひとつの重要な側面は「国内対応」であるということが、改めて強く感じられます。