マイナス金利について、国会閉幕中の今、意識して銀行関係者の意見をうかがうようにしています。経営者はもちろん、現場の方々まで。
その中で実感として感じるのは、マイナス金利は、確かに全体的な金利の低下はもたらすかもしれないけれど、銀行が融資を増やす方向には決して働かないだろうということ。
経営陣は、マイナス金利がもたらす収益低下影響を極めて重く受け止めています。そんな中でリスクをとってでも融資を拡大するというような経営方針にはならないでしょう。
現場の方はというと、「もっと低い金利で貸してくれ」という借り手からの声に常にさらされて大変、という声が聞こえてきます。これだけ金利の低い環境下では、仮に貸し出しを増やしてもコストまかなうことすら難しく、つまり「努力しても儲からない」と。
日銀が机の上で考えるような方向には、現場は動いていません。景気を浮揚させるどころか、ブレーキとなっている可能性があると思います。