今日も、昨日に続いて、ゆっくり充電しながら、資料の整理や書籍に眼を通して過ごしました。
そんな中で気になるのが、世界全体の金融市場の動向です。2ヶ月ほど前から、世界の金融市場が非常に不安定になっています。その理由は、米国の住宅市場の低迷。
資金力に乏しい方々でも住宅建設のために資金調達ができるように、いわゆる「サブプライム」と言われる貸付がここ数年、米国市場でかなり広範に行われてきました。
このサブプライム貸付はその後、小口化されて(「証券化」と言われています)全世界の投資家に対して転売されました。その意味で、米国の、資金力の乏しい住宅需要者に対して、世界全体から投資が行われていた、そいういう状況でした。
それがこのところの米国住宅市場の急減速の中で、このサブプライム貸付をベースとした証券化商品に対する市場の不安が高まり、世界全体で急激に資金の引き上げが生じているのです。
このような状況に対して、欧米の中央銀行は、何十兆円という額の資金を市場に供給することによって、市場がさらに不安定化することを抑えようとしています。
日本のマスコミでは、この問題はまださほど大きく報道されていないように見えます。しかし世界の金融関係者の状況を直接観察してみると、実は大変心配な状況であることがよくわかります。
1997年のアジア通貨危機も最初はどの程度大きな問題なのかな、という程度の話しでした。それがあれよあれよという間に、アジア全体、そして世界経済全体を揺るがす大金融不安に展開していきました。
今回の不安定化がどの程度のものか、まだよくわかりません。しかし、決して楽観視しておいてよい状況ではないものと思われます。


コメント
コメント一覧 (1件)
というよりもモルガンスタンレー証券のR・フェルドマン氏は日本の金融市場強化策の中で「金融報道の質が低い。金融記者には修士号程度の資格を義務づけるべきだ」と提言されています。
また、昨年12月のジュネーブで開かれた国際金融会議のテーマは「バーゼル2」この席で日本の金融庁の若手課長補佐はまともな発言ができず、失笑を買ったとか。彼の能力不足ではなく、昨今国際会議で日本の出席者が議論についていけないないという評論も聞きます。不良債権処理に時間を費やす間に世界から残され始めているのでは?
金融の学力格差がでているのではないでしょうか