政府の19年度補正予算案、20年度予算案が固まりました。来年1月からスタートする通常国会において激しい議論が戦わされます。
最近つねづね問題だと思うのが、補正予算による国民に対するその場しのぎです。
例えば昨年の予算審議で言えば、障害者自立支援法の導入で負担が急激に増えた障害者の方々、施設の方々への手当て。補正予算においてカバーする措置がとられました。
今回の予算案で言えば農業予算。小規模な農家切捨てと言われた現在の農政に対する不満が高まっていることを踏まえ、これまた補正予算を活用しての対応です。またその他には、高齢者の方々の医療負担が来年4月から引き上げられることについても、政府は補正予算を組んで引き上げを一時的に先延ばしする方針です。
財務省で国会予算を作ってきた立場から言うと、補正予算というのはその名前のとおり、一回限りのもの。
本予算においてある予算手当てがなされれば、それは翌年以降も手当てされることが見通せるので安心できます。しかし補正予算は一回限りなので、将来は保障されません。
あくまでも選挙が近く予想される中でのその場しのぎのものであることは否めません。その本質を通常国会の予算審議の中で明らかにしていきたいと思います。
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