この国会の注目課題は、道路特定財源問題。しかしこれと同時に、日本の将来に大きな影響を与える、もうひとつ大きな課題があります。それは日銀総裁人事。
現在の福井総裁の任期は3月半ばすぎまで。ですからそれまでに決定しなければなりません。決定手続きに必要な日程などを考えると、2月早くからは具体的な人物も視野におきながらの検討が進められるのではないかと思います。
現在副総裁の武藤氏が昇格するかどうか、ということが言われています。私は日銀総裁を決定する際に考えるべきことは、官僚OBであるかどうかということがすべてではないと思っています。
むしろ、日銀総裁に必要な資質を備えているかギリギリに詰めていくべきだと思います。その資質とは、まず経済(マクロ経済、ミクロ経済、金融論、国際経済など)の理論に関する精通。さらには経済の理論だけではなく、実務にも通じていなければならないと思います。さらに、国際経済についてのセンス、感覚に優れていることも重要だと思います。
なにせ、日銀総裁が肩を並べ一緒に仕事をするべき人物たちは、米国FRBのバーナンキ議長、英国BOEのマービン・キング総裁などなど、いずれも経済学の世界でも、あるいは国際金融・経済の実務家の世界でも、そうそうたる人物です。
日本の経済の大きさを考えれば、これらの人物と互角にわたりあえる人物であるべきだと思います。
そのような人物を、「ねじれ国会」と言われる今国会で、透明性のあるプロセスの中で(このことも非常に大事です)しっかり決めていくことができるか。与野党に課せられた大きな課題です。


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