三井住友フィナンシャルグループが、日興グループの証券会社を買収する方向が明らかになったことを受けて、日本の金融はどこへ向かうのだろう、という思いにとらわれました。
銀行と証券の垣根。金融制度政策を預かるものにとって永遠の課題です。これについての明確な答えはないまま、世界全体で、現実に突き動かされる形で、この融合が進んでいるように見えます。
米国では証券会社(投資銀行)が今回の経済危機で大きく傷つき、政府の保護のより厚い、銀行業へと業態を変えてしまいました。日本においては、三井住友が大手証券の一角であった日興を買収。三井住友はこれまでも大和証券と資本提携を深めていましたから、国内大手証券の2社が事実上三井住友系列となっているという事実。独立系の証券は野村証券のみ。その将来はどのような方向に向かうのか注目が集まる事態となっています。
確かに業態がいかにあるべきかということは深遠な課題であって、容易に正解の出るものでもないのかもしれません。したがってこれからも世界は、銀・証分離という考えと、逆に融合という考えとの間で振り子のように揺れ動くのかもしれません。20世紀初めの大恐慌前後から、現在へと続く過去がそうであったように。
(写真は、今日の地元でのたけのこ掘りの時の写真。本当に素朴な、とりたてのたけのこ料理に舌鼓を打たせていただきました。最高の味です。)



コメント
コメント一覧 (3件)
業界の巨人、野村証券を筆頭に山一日興大和等が割拠していた頃、野村の小口個人客を軽んじる(と言うより相手にしない)態度は露骨なものでした。銀行が証券業に参入したことで、証券業界の合併再編が進み、大口客を握る野村も、一人勝ちを当然のものとしてあぐらをかいている訳にはいかなくなりました。個人客に対する姿勢も少しは改善されたと聞きます。長い目で見ての功罪は私にはわかりませんが、とりあえず今の段階では、銀行の証券業参入は顧客の利益に叶った変革だと思います。
ただし各証券会社が財閥化することにより、システムとして業界への新規参入を阻害する方向に動くのは望ましくありません。例えば今開き直っているJASRACのようにです。
そうした動きに対抗できるよう、公取委の権限強化等の策は必要だろうと思います。
野村には頑張って欲しいですね。
小さい頃からずっとお世話になってますので。
実現はできないでしょうが、合併するなら「ゆうちょ銀行」
とお願いしたいかも?
おばっちゃんたちのタケノコ料理はうまかですもんね!
ばってんごっとい食うぎん「またや!」て言うですよ。
佐賀はよかとこにゃーて思う写真ですね。
東京にも佐賀の味ば食わせる店とかありますか?