何をどのレベルで意思決定していくか。これはどんな組織においても重要かつ難しい課題です。
政治主導を掲げて鳩山内閣は動き出しています。確かに、各省の政務三役の動きは激しく早い。その中で約三週間過ごしてみて思うのですが、もう少し、各省の事務方との役割分担を改善できるのではないかと。
政治主導で色々な意思決定を行うのは重要なことです。しかし政治家同士の間で、政治的な決断を行うには、その前に、まさに事務ベースで詰めるべき、技術的な論点がたくさんあります。
今のところ見ていると、政務三役が動く前にこの事務ベースでの詰めをしっかり行った上で、しかるべき政治的意思決定を行うような、適切な役割分担をさらに追及すべきではないかと思います。
もちろん事務ベースでの詰めに頼りすぎると、かつての自民党の時のように「官僚依存型」に陥ります。ですから、必要なのは事務ベースでの詰めと、政治的意思決定との間で、何をどのレベルで意思決定していくかということの見極め。この見極めはまさに政治サイドの方から示さなければなりません。
この点が実は本当に難しい。試行錯誤の日々が続きます。