やっと今日、日本の株価は値を少々上げて取引を終えましたが、この数日間の市場の状況を大変緊張して見続けています。
欧州経済が引き続き不安視されている中、さらに米国経済の先行きにも心配する見方のあらわれではないかと報道などでは言われています。この春に、菅財務大臣(当時)と米国ワシントンDCに出張した際に面会したサマーズ米国国家経済会議委員長が、米国経済に関して強気の見通しを述べていたのがほんの2ヶ月前。世界経済の動きの激しさを思わずにいられません。
先のG20首脳宣言の中で、先進国の財政再建がうたわれたことで、これが景気の足を引っ張るのではないかという市場の見方があるのかもしれません。しかし、G20で合意したことは、先進国における「成長にやさしい財政再建」というものです。
その意味は、当面の状況においては、景気に十分配意した財政運営を行いつつ、中期的にはしっかりとした財政再建を行っていくというものです。景気と財政の両立を十分図っていこうという思いから出てきた考え方です。このようなことを、市場に十分伝えていくのも重要な仕事。市場との対話がいかに大切かを改めて感じます。

