アラサン・ワタラ氏。間もなく、アフリカの大国、コートジボワールの大統領に就任する人物です。
昨年末に行われた大統領選挙において、ワタラ氏は当選したにもかかわらず、それまで大統領であったローラン・バボ氏は職を退かず、コートジボアールは内戦状態になっていました。それが収束の兆しを見せてきています。ワタラ氏は大統領としての宣誓を間もなく行うようです。
ワタラ氏とは、90年代後半に私が国際通貨基金(IMF)で働いていたときに知り合いました。私は日本代表部の取りまとめ役。彼は、三人いる副専務理事(IMFの執行部のナンバー2レベル)の一人でした。
アフリカ出身の副専務理事。常に冷静沈着な仕事振りで、みんなに慕われていました。エコノミストとしても優秀で、長くIMF、中央銀行に勤めました。その彼は、IMF副専務理事の仕事を辞したあと、コートジボワールの政界に身を投じていきました。一時期は同国の首相として頑張っていた彼を覚えています。
そして今度は、内戦状態を乗り越えての大統領就任です。内戦、紛争の絶えないアフリカ諸国。しかし、その潜在力は極めて大きいものがあり、世界全体の中で、アフリカの繁栄を心から望まずにはいられません。
ワタラ氏がきっと、コートジボワールの、そしてアフリカの繁栄に貢献してくれることを信じてやみません。



