緊迫する欧州の財政、経済の状況については、日々目が離せません。
ギリシャにおいて、IMFをはじめとする国際社会からの支援融資が予定通り、近々出されることになるかという点が、ひとつの焦点であるのと同時に、もうひとつ大きな焦点となっているのが、欧州安定通貨基金(EFSF)の強化案が、ユーロ圏17カ国の承認を得られるかということ。
この欧州安定通貨基金は、言わば欧州諸国の合意によって作られた、相互金融支援の枠組み。この7月にその機能強化案が示されていましたが、それが発行するにはユーロ圏17カ国の承認が必要で、その成否が、今後のギリシャ支援にも大きな影響を及ぼすと、注目されているわけです。
慎重な姿勢を示していたフィンランドが先般承認したのに続いて、今日、これまた反対論が強いと見られていたドイツの議会がこれを承認しました。このことで、EFSFの機能強化については、大きな前進が見られたと言えます。
とは言うものの、欧州全体の財政経済危機を乗り越えるという観点からは、まだまだ一歩前進といったところ。さらに状況を注意深く見続けていかなければなりません。