私は、一般的な分類から言うと、金融政策についてはいわゆる「リフレ派」に近いと自分では考えています。デフレから脱却するためには、日銀が大胆な金融政策を取り続けることが鍵だと思っています。黒田総裁の任命にも、ですから賛成です。その黒田総裁のもとで初の政策決定会合が開催されています。黒田総裁が、「期待に働きかける」としていることにも同意します。デフレから脱却するには、国民の皆さんの多くが「これから本当に物価が上がるんだ」と思うような状況になるまで、日銀が積極的に金融緩和を行うべきだということです。しかし、これがなかなか難事だとも思います。国民の皆さんの「期待」に働きかけるには、国民のみなさんが「ここまでするんだったら、これまでとは違って物価は上がるだろう」と常に思うような状況を作り出さなければなりません。ある意味、常態的に国民の皆さんの期待を上回って、すなわちサプライズを打ち出し続けるような金融政策が必要になるかもしれないのです。これを黒田総裁下の日銀が乗り越えていけるか。注目したいと思います。
脱デフレーー期待とサプライズ
