今日、衆議院予算委員会で質疑に立ちました。外交・安全保障等に関する集中審議。安倍総理に対して議論を行いました。
時間を大きく割いたのは、安倍総理のテレビ生出演の際の発言。昨秋の衆議院解散のその夜、安倍総理はテレビ番組に出演しました。そして、アベノミクスで景気回復の実感はあるか、ということについての街角インタビューを見せらた後、「(企業の賃上げなどが)これ全然声が反映されていませんが、これおかしいじゃないですか」と、声を大きくして指摘しました。
私はこれを見た時、強い違和感を覚えました。生放送の際の街角インタビューの取り上げ方という、極めて個別具体的な番組編集のあり方に、はっきりと、総理大臣自身が口を挟んでいるからです。これは報道に対する圧力に他なりません。
この時の街角インタビューの内容は、アベノミクスで景気回復の実感がないという意見が4件、あるという意見が1件取り上げられていました。いろんな世論調査でも、約8割の方々が「景気回復の実感はない」としているという結果が出ていますので、私などはこの街角インタビューの取り上げ方は、いいバランスだと思ったのですが、安倍総理は納得いかなかった様子で、「おかしいじゃないですか」という言葉になったわけです。
私は、一国の総理が、個別の報道の内容にこれだけ口を挟んだ例を見たことがありません。しかも、今日安倍総理は、私からの「不適切ではないか」との主張に対して、それを認めませんでした。ということは、また同じような場面があった場合には、また口を挟んで「おかしい」と言うということです。
報道のあり方に、ともすると圧力をかけようとするような動きの見られる安倍政権のあり方。昨日の予算委員会でも、維新の党の議員から、海外メディアが日本を評して、政治によって報道が萎縮している、と報道している例が指摘されました。
私はこれは民主主義国家として極めて大きな問題だと思いますし、この点での安倍政権の無神経振りは言語道断です。