地元を歩いていて、政府が耕作放棄地に対して税金を重くしようとしていると言われていることに対して、多くの異論を聞きました。
政府としては、農地としてなら税率が低いから耕作をしないまま塩漬けなっているんだ、税率を上げれば耕作しないわけにはいかなくなるだろう、あるいは農地の集約にプラスとなるだろうとの考えではないかと思います。しかし、実態はそんなに機械的に単純なものではありません。
なぜ耕作放棄地となるか。それは耕作しても収益が上がらないから。特にこれまでの自民党農政の中で戸別所得補償が廃止され収益が急速に悪化しています。さらにTPP合意を受けて、例えば果樹などの生産者でも「もうやめようか」との声が出てきています。
それは決して、農地にしておくことが税金が安いからそのまま放置しているということではなくて、耕作したいけれどできなくなってきたということです。
そのような背景を全く無視して、税金を上げれば耕作するだろう、というの全く的外れな考えと言わざるを得ません。異論が出るのも当然です。