一億総活躍メニューが示されたものを見て、気になることがあります。それは、新三本の矢を安倍総理が打ち出した時にも思いました。
新三本の矢は、強い経済、子育て支援、社会保障だそうです。
しかし、今のところこの社会保障のところで聞こえてくるのは、介護離職を防ぐためにどうするかということのみ。介護の受け入れ施設を増やすといいますが、介護の担い手がなかなかいないこの現状をどうするのか。
また、年金や医療はどうするのか。生活保護の問題はどうするのか。すなわち社会保障についての全体像が全く見えません。
補正予算で、低年金者に3万円、一回限り配るという案もあるようですが、年金制度全体のビジョンが見えません。
民主党政権の際、「社会保障と税の一体改革」と名付けて、消費税の問題とあわせ、それを財源として、社会保障制度改革を全体としてどう進めていくかを示しました。
さらにその際、子育て支援もその一環に位置づけ、「全世代型の社会保障」という考え方を新たに作って、子育て支援も含めた総合的な社会保障制度改革の全体像を示したつもりです。
しかし、今の安倍政権の政策は、それぞれ断片的で統合性がありません。
私は、これでは一億総活躍などという大き課題には対処しきれないと思います。