加計学園の問題について、「総理のご意向」と記された政府文書とされるものの存在、不存在について、今日、前文科事務次官の前川氏が記者会見し、その文書は「あった」と指摘しました。
先週金曜日に、私の目から見ると極めていい加減な調査の上、松野文科大臣が「確認できなかった」と発表し、菅官房長官も即座にその存在を否定していましたが、今日の前川氏の記者会見内容はそれとは真っ向から食い違うもの。
真実を述べているのはどちらなのか。嘘を言っているのはどちらなのか。今日の前川氏の記者会見では、彼はどの文書が何月何日に、自分(当時の事務次官)に説明された時に使われたものかまで明らかに述べました。私はこれは大変重い発言であり、前川氏の発言の方に信ぴょう性を感じさせるに十分なものだったと思います。
すなわち、通常の役所での仕事のやり方を前提にすれば、そんなに遠くない過去における役所での事務次官に対する説明があったとすると、必ずその際の資料は、担当課に今でも残っているはずです。したがって、松野文科大臣として文書が確認できなかったと証明するには、①その日時に事務次官説明はなかったと証明するか、②その際に使われた文書は別のものであったと証明するか、のどちらかをせざるを得ないのではないかと思います。
いずれにしても、前川氏は、「証人喚問にも応じる」とまで言っています。証人喚問を与党が拒否するとしたら、そのこと自体が「菅官房長官、松野文科大臣の方が嘘を言っている」ということを示すと思います。前川氏が嘘を言っているというのであれば、与党側は証人喚問を認め、その場ではっきりさせればよいだけのことですから。