今日の衆議院農水委員会で、野党が共同して提出した「種子法復活法案」について、議論が行われました。
昨年、極めて慌ただしく検討、国会提出され、野党反対の中可決された種子法廃止法案。これによって、これまでと違い、都道府県が責任を持って主要作物にかかる種子の開発を行うという仕組みは無くなりました。
農水省は、種子開発における民間参入を促進したいからと言いますが、そうなると、種子開発の現場を民間が席巻し、その後種子の価格を釣り上げることにならないかという懸念の声が上がっていました。
そんな声を受けて、農水省は昨秋、行政的な指導を出して、各都道府県ともこれまでと同じように種子の開発を行うようにと通知しました。これに対しては、「それならばそもそも種子法を廃止する必要はなかったではないか」という声が上がっていました。
そうであればということで、私たち野党として種子法を復活させる法案を提出したわけです。
今日審議を行いました。審議が終われば通常採決します。野党は当然賛成、おそらく与党は反対となるのでしょう。ところが与党側は採決をしたくない、というスタンスでした。勘ぐるに、採決となって賛否を求められれば、種子法復活法案には反対せざるを得ない、しかし、もともとの種子法廃止に批判的な声も多く、復活を求める声も多い、したがって復活法案に反対するのはツラい、ということだったのではないでしょうか。
そもそも種子法廃止が間違っていたということは明らかです。安倍官邸農政の、民間が参入すれば全て解決する、といったような、経済合理性至上主義の誤りを象徴するような案件です。