党の分権調査会において、今回出された、地方分権推進委員会の第一次勧告に関して、委員長の丹羽宇一朗・伊藤忠商事会長からヒアリングを行いました。(写真)
丹羽会長は、経済人の身でありつつ、極めて明快な語り口で経済の改革の重要性を説かれる有名人。その改革マインドには定評があります。
その改革マインドをもって、丹羽会長が分権の推進に向けて努力をされている姿は痛いほどよくわかります。各省としては権限を離したくないので、ゼロ回答を続けてきました。その中でも根気よく交渉を続け、今回の第一次勧告をまとめられました。
しかし、政治の決断がなければ分権は絶対に進みません。なぜなら中央集権的な体制の中から、補助金や規制権限をばら撒くことで現在の与党政治は権力を維持しており、分権をまともに行うと自分たちの権力基盤を失うことになるからです。
現在の分権議論には、政治のバックアップは全くと言っていいほどありません。丹羽会長もおそらくそのことはよく承知の上で、その制限の中でやれることをやりとげようという思いで、分権推進委員会の委員長職を引き受けられ、打ち込んでいらっしゃるのだと思います。
その姿勢には感銘を受けます。そう思えば思うほど、政治的な意志を発揮しないで、分権を本気で支えようとしない、今の政権与党のあり方が問題視されます。
コメント
コメント一覧 (1件)
私も、丹羽会長はよく嫌にならないものだなと思っています。
企業経営者が、政策の場に協力を求められ、しかし、政治のバックアップが見えないようであれば、嫌気が差してもおかしくないと思います。
福田総理から各省庁あて「丹羽さんの話は、総理の話と思って、しっかり聴け」と言って欲しいものです。