昨日からの株式市場をはじめとした金融市場の乱高下をどう見るか。私は一定程度想定され得たものだと思います。
確かに大きく見ると、リーマンショック、そして東日本大震災から回復していく過程ですから、世界経済全体がトレンドとして回復基調にそもそもあったということは言えるとでしょう。
しかしその上でも、昨年11月から株式市場が9割近く上昇しているということは、明らかに経済の基礎的条件(ファンダメンタルズ)からは乖離していたということだと思います。すなわちバブル的な要素があったということであり、その調整は不可避だったと思います。
経済政策としては、バブルは絶対に避けなければなりません。なぜなら、バブルの恩恵は資産保有者に偏るという傾向があります。一方でバブルがはじけた時の景気後退の影響は広い経済主体に及びます。それが私たちが、平成バブル崩壊の際に経験したことです。
そのバブルが今また生じているように思えます。私はそれを大変憂慮します。