6月1日の安倍総理の記者会見での発言について、さらに懸念される点を指摘したいと思います。
安倍総理は、アベノミクスのエンジンを最大限にふかす、デフレからの脱出のための速度を上げる、と言いました。
アベノミクスのエンジンを最大限にふかす、ということからすると、例えば第一の矢の金融政策はどうなるか。
日銀は今月半ばに政策決定会合を行います。安倍総理の言ったことを普通に解釈するとそこで追加緩和策が決定されるように思われます。そうなるのか。マイナス金利のさらなる拡大でも決定されるのか。
また、記者会見の中で、安倍総理は今年の秋に大型の経済対策、補正予算を組むような考えを示唆しました。5兆円~10兆円の経済対策といった噂も聞こえてきます。安倍総理の記者会見ではリニア新幹線延長や、新幹線建設前倒しといったことも上がっていましたが、旧態依然としたバラマキ型の経済対策となるのではないかと懸念されます。しかも、そのような大きな規模の補正予算となった場合、財源はどうなるのか。国債の発行に頼らざるを得なくなるのではないかとの懸念も残ります。
安倍総理が言った「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」とは具体的にどういうことなのか、参院選に向けてこれも大きな論点です。