朝、朝刊を見てびっくり。各紙とも、野村證券の社員が企業の合併買収(M&A)にからむ業務を通じて、インサイダー取引を行い不正な利益を得ていた疑いがあることが大々的に報じられています。
日本の最大手の証券会社の、しかも基幹業務たるM&Aにからんでのインサイダー疑惑。これは日本の証券取引界の信頼を大きく揺らすでしょう。
普通の生活者として見ていると対岸の火事のように見えるこの事件。しかし私は、このような問題が私たちの生活に実は大きな影響を与えていると思っています。
日本の個人金融資産は約1500兆円。国民の皆さんの貯蓄などでできあがっています。この主要な投資先として日本特有なのは、その太宗が銀行預金に入れられていること。そしてのその銀行預金がどこに投資されているかという点で日本特有なのは、日本国債に投資されている割合が極めて高いということ。
このような構図の中で、日本の個人金融保有者、すなたち私たち預金者は、比較的低い利率での運用利益しか得ていない構造となっています。特に今の低金利下ですから、本当に低い運用利回りです。
この運用利回りが例えばあと1%でもあがれば、その効果は15兆円分。日本の国富=GDPの3%分にもあたります。
私たちが持っている金融資産を銀行預金だけではなく、株式などの証券投資などを含めた先に投資しやすい環境を作っていくこと、それによって運用利回りを少しでも上げて、国の経済、私たちの暮らしの向上に資すること、これは日本にとって大変重要なことです。
ところが今回のような事件が起きると、また株式市場に対する信頼が低下し、投資家は株式市場に投資する意欲を失います。そしてますます銀行預金への偏りが強くなります。
本当は、個人が銀行預金、株式市場、その他の運用先を含めてリスクを勘案しながら、より自由に選択できるような世界が作られなければならないのですが、今回のようなインサイダー容疑はこのような意味からも本当に残念です。
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在日支那人の犯罪です。日本人ではありません。不良外国人は国外追放しろと書き込んでください。