冬季オリンピックにおいて、韓国のメダル獲得総数は14。日本は5。日本選手団の皆さんも全力を尽くして頑張られたと思いますが、韓国の勢いに目を見張った方々は多かったのではないでしょうか。
経済の世界においても、韓国の勢いに目を留めないわけにはいきません。日本が長期のデフレと厳しい財政状況にあえぐなか、韓国経済は元気を取り戻しています。
私たちも韓国に見習うべき点があるのではないでしょうか。よく例えに挙げられるのが、仁川空港と釜山港の例。日本では、空港については100近い地方空港を作りながら、成田、羽田、関西国際などの空港で「アジアのハブ空港」という観点からは大きく仁川空港に水をあけられています。
港湾の世界でも同様。釜山港がアジアのハブ港湾として活気を帯びる中で、各地の日本の港湾は今ひとつ元気を取り戻せません。
「UAEショック」 アラブ首長国連邦(UAE)における原子力発電所の受注競争において、韓国は大統領自らが直接交渉に乗り出して、日本らの競争相手に競り勝って落札しました。この事例は記憶に新しいものがあります。
ここに韓国の戦略的な「選択と集中」の結果が見られると私は見ています。90年代後半の「アジア通貨危機」の中で極めて深刻な経済危機を経験し、IMF(国際通貨基金)の支援のもとで立ち直った韓国。その後の韓国においては、戦略的「選択と集中」をもってして、生まれ変わったような勢いを感じます。
これを私たち日本がどう受け止め、動くか。私たち日本国民自身の危機感と覚悟が問われます。

