11月の末となり、予算編成を終えるまであと一カ月。そろそろ、予算案全体の規模、枠組みなどを見据えた検討が深まっていきます。
もちろん、まだ来年度の税収見通しや、あるいは、税制改正の方向などが定まりませんから、それらを受けてみないとより詳しい議論はできませんが、同時並行的に歳出面での項目についていろんな分析、検討を進めます。
予算全体の枠組みで重要なのは、まずは当然全体規模。中期財政フレームで(国債費以外の歳出)71兆円という枠組みがまずありますので、これを達成するよう考えていきます。さらには、来年度新規国債発行額を44兆円以下にできるだけ抑えるようという目標もありますので、これも念頭に置きます。
そうすると、枠組みとして鍵となってくるのは、①特別枠予算をどうとりまとめていくか、②特別枠予算以外の通常の予算要求項目を事業仕分けなどを受けてどう絞り込んでいくか、③子ども手当、農業者戸別所得補償予算など大所の予算項目をどう仕上げるか、④税外収入をどこまで取り込んでいくか、⑤基礎年金の国庫負担=1/2を賄う方法をどうするか、といったあたりの点ではないかと思います。
全体をみると連立方程式のような図式になります。ひとつひとつ、しかし同時並行的に、かつタイムリーに意思決定をしていかなければなりません。