天皇陛下の、先の「お言葉」がありました。
そんな中で、私たち国会としても、皇室のあり方について、不断かつ精力的に議論をしていかなければならないことは言うまでもありません。
いわゆる「生前退位」について、現下の状況に限った特別立法にすべきという意見があるようです。
果たしてそれで議論がうまくいくのかどうか、私は今のところ釈然としません。
仮に「生前退位」ということを検討する場合、一般的に皇室典範そのものを改正する場合に比べて、現下の状況に限った特別立法で考えた方が議論がしやすいということは、本当にそうでしょうか。
「生前退位」に関する諸論点の難しさは、いずれにしても変わらないような気がするのです。また、例えば、「なぜ今回限りの特別立法なのか」といった、ごく自然な問いにさえ、説得力をもって答えることはなかなか難しいのではないでしょうか。
考えれば考えるほど、深い論点が多く横たわっていることを感じざるを得ません。