今後明らかになるであろう日米貿易交渉の結果についてもう一言。
農業面で牛肉を中心とする畜産品について、米国から関税引き下げをのまされている可能性がありますが、注意すべき点は関税だけではありません。
セーフガードも重要です。
セーフガードとはある国から輸入が急増したときにそれをストップできる仕組み。
このセーフガードについては、TPP12で合意した内容をTPP11に衣替えして発効させた時に、米国から輸入されることを想定した分を、本当は「差し引く」べきでしたが、そうしませんでした。ですから、TPP11ではかなり余裕のあるセーフガードとなっていて、日本に不利になっています。これが日米合意の後、きちんと見直されるのか。
また、日米貿易合意の中で、畜産品にかかるセーフガードがどの程度のレベルのものか。日本にとって安心できるレベルのものか。これも重要です。
いずれにしても、日米貿易合意がなされた後は、秋の臨時国会を待たずに、国会閉会中審査を開催するなどして、早急にその内容を精査していくべきです。